tknのブログ

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期待値の罠

今日は期待値の罠についてお話していきたいと思います。


 期待値は前回説明して通りのものですが、ビジネスや生活においての選択において必ずしも有効な指数ではないということをお話します。


 よく期待値について勉強をした人で、期待値のプラスになる行動をとることが絶対的に合理的だ!と考えてしまう人がいます。しかし、そこには重大な落とし穴があるのです。


 まず、期待値は、「確率論」であることを認識してください。つまり、一度の選択において重要なのは、期待値ではなくリスク管理です。極端な例でお話しますと、100万円をかけて55%で2倍になって帰ってくる、45%で0円になる選択肢があるとします。選択できるのは1度きりです。この場合、期待値はプラスなので、100万円をかけるのが合理的だと安易に考えてしまうのは危険です。もちろん、生活にも余裕があり、余剰資金を持っていればこの選択を行うことが合理的といえるでしょう。しかし、資金的に余裕がない場合はどうでしょうか?45%のはずれを引いたときに、生活していくのが難しくなってしまいます。この場合、自分はそのリスクを許容できるのかを判断基準に持つべきなのです。


 もう一つの罠ですが、期待値は確率論であるがゆえに、確率が収束しないうちは博打と同じだということです。コインを投げて表になるのが50%である。というのは、誰もが納得できるでしょう。しかし、時には10回連続でコインの表が出ることもあります。つまり、期待値が確率論に基づくために、偏りも出るということです。つまり、その偏りがなくなるほどの膨大な試行回数を重ねられるのかが期待値理論の大きな問題なのです。


今日はここまでです!読んでいただきありがとうございます!